タイから戻りました③/リサイタルを終えて


このところ、いつも知っている人がいない地での演奏前は人が入ってくれるのか、
演奏を気に入ってもらえるのかとドキドキしているのですが、
有難いことに温かい聴衆に恵まれています。

今回も同様でした。

タイ人はシャイで感情をあまり表に表さないと聞いていましたが、
とても温かくて力強い拍手をしてくれ、演奏しながら聴衆の反応も肌で
強く感じることが出来ました。
西洋人の人達が主に前の方に座っていたのでとても目立ちましたが、
その中に主人の姿もあり、やっぱり心がとても安定します☆

プログラムは後半にシューマンの「謝肉祭」を持って来て、
前半はリスト、メトネルのソナタ、プーランクなどを演奏しました。
メトネルは皆さん、すごく興味を持って聞いてくださっているのが演奏しながら
伝わってきて、彼らの好奇心旺盛さって素晴らしい!と思いました。

終演後、色々な方がたとお話し出来ましたが、
タイ人の多くは地元のピアノの先生だったそうで、そのうちの一人の先生が
私の演奏した曲の分析をしながら感想を述べて下さったのには驚きました。
「あそこで和声がこのように変化していったのにあなたは普通は盛り上げるところを
ぐっとppに変化させてあれは効果があった」だとか具体的に場所を言いながら
感想を述べてくれたのには意外だったのでとても嬉しく、また
どこそこはどのようなテクニックを使ったのかなどとも聞かれ、
音楽家同士の交流とはかくあるべしだな、と思いながら
しばし心を通い合わせることが出来たのは大きな喜びでした。

また主催者であり、今回のお世話役をしてくれたピアニスト/チェンバリストのAlberto とも
シンガポール出身の声楽家のWendyとも昔からの友達のように深い話に一気に入っていけて
音楽という共通語がなせる技だとも思いました。

また音楽家以外の新しい友人も出来ました。
             BKK after the concert

コンサートを聴きに来てくださったタイ人のドリーさんとアメリカ人のトーマスです。
後日は主人と二人、ディナーをご馳走になり、楽しい夕べを過ごしてきました。

                    BKK dinner with D-san , Thomas, Pe

またこの国に戻ってきて演奏したい!って今すでにバンコクが恋しくなっています。


スポンサーサイト

タイより戻りました② 公開レッスンをして。


バンコクでは公開レッスンもしてきました。

私のレッスンでは生徒がよく話します。
話すといってももちろんおしゃべりではなく、皆に質問を投げかけながらの
レッスンなので色々と考えてもらい、想像力をつかってもらってのレッスンなので
沢山話すことになるのです。

初めて会う生徒さん達だし、タイ人はとてもシャイだからあまり話さないと思うよ、と聞いていたのですが、
レッスンが始まってみると皆ちゃんと質問したことに答えてくれて、
きっと日頃からちゃんと考えながら演奏するということを分かっているんじゃないかな、と思いました。

おかしかったのは16,7歳くらいの男の子のレッスンでのこと。
気持ちはぐんと入れて欲しいのだけどのめりこみすぎないように、と言っても
あまり分かってもらえず、「好きな女の子、いるでしょ?(うなづく)でもあなたは見た感じとてもシャイだから
あまり積極的にアプローチしないでしょ?(またまたうなづく) じゃあね、好きな子は向こうに立っているの、そして
あなたは遠くから彼女を見ているとするとどういう風になる?」と聞いたら
まあ、なんともバランスの良い演奏になったじゃないの!
そこから彼も俄然調子がよくなり、レッスンも終了し、最後に「何か質問ありますか?」と聞いたら
曲の中間部を指さし、「ここはどういう恋愛感情を持てばいいのでしょうか」と!!@@)

タイより戻りました!①

1週間のバンコク滞在…夢のような時間があっという間に過ぎ去り、昨晩遅くに戻ってまいりました。

初めてのバンコクは何から何まで予想以上に素晴らしい経験や出会いがあり、
帰って来るのが本当に残念に思ったほどでした。

行く前はタイもベトナムも似たような雰囲気な国なんだとばかり思っていましたが、
想像以上に発展している大都会が私を待っていました。
ほんと、無知って恐ろしい・・・と、反省。
しかもどこも清潔だし、人々の優しさ、温かさ、親切さ・・・まるで日本にいるかのようでした。

コンサートや公開コンサートの事は追々書こうと思いますが、
とても印象的だったのは出会った人達が皆、私に「日本人だなんて羨ましい」とか
「日本に行ってみたい」「日本に興味がある」と口ぐちにいう事でした。
それもタイ人だけでなく、イタリア人もシンガポール人も!

面白く感じたのは20年前にフランス留学した時にフランス人も似たようなことを言っていて、
当時は「浮世絵・北斎・黒沢明(映画監督の)」という物から日本文化を知り、興味を持った人たちが
殆どでしたが、今回は皆「マンガ」を通して日本を知り、憧れていると聞き、
驚きました。
一体、どういうマンガを読んでいるんでしょう。
あまりマンガを読む機会がない私には分からないのですが、
皆から日本人というだけで羨望のまなざしで見られたのには嬉しくあり、ちょっぴり照れもしました。

私がタイで印象深かったのはどこに行っても皆手を拝むように胸の前で組み、
日常の挨拶をすることでした。
郷に入っては郷に従えの精神で私もそのようにしてあちこちで挨拶をしてきましたが、
手を合わせる動作というのは心を落ち着かせ、気持ちがとても謙虚になり、優しい気持ちになるのですね。
主人にそういいましたら「そうだよ、だって祈りの動作なんだから」と
言われ、初めて「そうか!」と気づきました。

タイ人の柔らかさは日常で当たり前にこの動作をしているからなのかなぁと。

人々が優しい国というのはいいですね。




sidetitleプロフィールsidetitle

Mari

Author:Mari
7歳よりアメリカ、高校よりドイツに住み、エッセン国立音楽大学、同大学院、エコール・ノルマル音楽院研究科を経て、キジアーナ音楽院にて名誉ディプロマ受賞。ルーセル国際コンクール最優秀ドビュッシー賞、ローマ国際コンクールフランク賞ほか、SYMFコンクール、南カリフォルニア・バッハコンクール、レコーディング・コンペティション等で上位入賞。’97年、日本デビュー・リサイタル開催(カザルスホール)、NHK-FMリサイタル出演。’98年、「音楽の友」2月号「日本人演奏家ジャンル別話題のコンサート‘97」に選出。CD「シューマン」。「ドビュッシーピアノ作品集」が「レコード芸術」、「ショパン」誌で特選盤に選出。

詳しいプロフィールはこちらhttp://mariterada.com

sidetitle最新記事sidetitle
sidetitleSCHEDULEsidetitle
12月3日(日)Motokoのサロンコンサート    Vn 所素子    Pf.寺田まり 会場:なごみ邸(横浜線:中山駅 徒歩7分) チケット:4000円 お問い合わせ・申し込み:045-929-1311  
sidetitle月別アーカイブsidetitle
sidetitleリンクsidetitle
sidetitle検索フォームsidetitle
sidetitleRSSリンクの表示sidetitle